『お探し物は図書室まで』で自分の原点を思い出そう

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はじめに

こんにちは。先週、関東ではそろそろ桜が開花するかとワクワクしていたのもつかの間。

冬を思わせるような寒い日が数日続いていますね。そんな中、娘とピクニックや動物園に行っていました…(結構寒くて母は震えていたけれど、娘はとても楽しそうでした…笑)

さて、今回も青山美智子さんの作品をご紹介します。2021年本屋大賞で2位を獲得した、『お探し物は図書室まで』です。

皆さんは何かに行き詰った時、どのようにして立ち直ろうとしていますか?いったん距離を取る、他の知人に相談する、自分で考えてみる…きっと一人一人自分なりのやり方で乗り越えるすべを見つけようとしますよね。

それでも、どうしてもうまくいかない。「もう嫌だ!逃げたい!明日よ、来ないで!!」そんな風に思ってしまうこともあったりしませんか?私はあります…(笑)

そんな時に、是非おすすめしたい方法が、『お探し物は図書室まで』には書かれています。

立ち止まってしまうことがあっても、一度そのまま休む中で自分を見つめなおすヒントがたくさん詰まっていますので、是非最後までお付き合いください!

『お探し物は図書室まで』は本との結びつきを教えてくれる

本作品は悩める町の住人たちが町内にある施設内の図書室に出向き、司書さんによって導かれた本と出会い、読むことで新たな気付きを得ていくという物語です。

あんな短い話なのに、人によってどんな本なのかがそれぞれ違うのだ。おもしろい。

「作り手の狙いとは関係のないところで、そこに書かれた幾ばくかの言葉を読んだ人が自分自身に紐づけてその人だけの何かを得るんです」

という一節があるのですが、

本作品は、自分に合った本を読むことは、自分なりの気付きを得て、生きるヒントを見つけるための手段であるということを教えてくれます。

『お探し物は図書室まで』は人との距離感を教えてくれる

人との距離感に悩んでしまうことが多いように感じる現代。皆さんも他者とのかかわり方に悩むのは一度や二度ではないのではないでしょうか?日々を過ごしていれば誰だって他者との関わりがありますよね。現代はなおのこと、そばにいなくても連絡を取り合ったり、他者の日常をSNSで見ることができたりと、言い方が悪いかもしれませんが、便利な反面関わらなくていい時間まで他者とつながってしまうような世の中です。当然、そうした関わりの中で生まれる気がかりも増えます。

上記の、『もう嫌だ!逃げたい!明日よ、来ないで!!』の原因もそんな関わりからくるものっだたりするのではないでしょうか?

本作品には、物語のキーパーソンとなる図書館司書さんが登場しますが、彼女の周囲とのかかわり方こそ、現代の私たちが見習うべきものがあるように感じます。

自分たちの日々の暮らしの中で悩みを抱えている利用者たちに対し、話を聞き、必要としている本を紹介してくれる。ただそれだけでは終わらない。彼女は、冷静で端的な様子で利用者のニーズを引き出し、その人が本当に求めている本を瞬時に察知します。

しかし、自分が力を貸せる範囲をわきまえていて、それ以上のことはしません。「あとは自分で読んで、気が付いて、実践してね」と言わんばかりの様子で仕事に戻っていくのです。

私たちも、目の前の相手にすべて関わろうとするのではなく、様子を見ながら少しずつ。あくまでもとことん突き詰められるのは自分のことだけと思えたら、少しは悩みを軽くして過ごせるのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたか?ナイスキャラな司書さんからアドバイスをもらってみたくなったでしょうか。

本作では本を読むことの良さや効果も感じられる一冊です。読書が好きな方はもちろん、読書を苦手と思っている方、ずっと方向転換できない悩みや不安を抱えている方は特に!!読んで頂きたい内容となっていますので、是非この機会に手に取ってみてくださいね♪

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